大判例

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広島高等裁判所 昭和26年(う)752号 判決

原判決は証明の用に供し得ない証拠により事実を認定した違法があるというのであるが原審第六回公判期日と第七回公判期日(宣告期日)とがいづれも昭和二十四年七月二十七日であつて同日であり其の間が短時間であつたことは記録により推認される。又第六回公判期日における公判調書が第七回公判期日における宣告の際未整理であつたことは右第六回公判調書の整理が昭和二十六年八月二日と記載されてある事実によつて明らかであるが証拠は裁判所の適法になされたる証拠調によつて確定するので、その調書整理の如何が証拠力を左右するものではない。勿論調書作成はその正確性を確保するための手続であるから公判調書は公判期日後速かに遅くとも判決を宣告するまでにこれを整理しなければならないとは刑事訴訟法第四八条第三項の規定するところであるが刑事訴訟規則第五十二条により前記本件の場合の如く判決宣告をなしたる公判期日において事実の審理をなしたる場合においては公判調書はその公判期日から七日以内にこれを整理すれば足りるのであるから該公判調書整理以前にその証拠を引用して判決の言渡をなすことは法の認めるところである。況んや所論本件証拠調については弁護人及被告人の同意するところであり又公判期日における証人の供述要旨及公判調書の記載の正確性については弁護人又は被告人より何等異議の申立のあつた事跡はないのであるから右証拠調は適法に行われたものと認められる。然らば原判決が之を証拠として事実を認定したことは正当であつて訴訟手続に違背はない。論旨は理由がない。

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